たけのこ哀歌

つぶやききれない諸々を、つらつらと。

遠野旅(そのいち)

 遠野へ行ってきました。

 

 上越を発ったのが午前0時すぎのこと。

「もしかして夜中のうちに移動しておけば朝から探索し放題じゃないの!? 頭良いな俺!」

 と、意気揚々と旅立ちましたが夜の高速道路って楽しくないですね。

 コンビニで調達した缶コーヒー1本と2本入りのカロリーメイトは早々に無くなってしまいましたし、家を出てから2時間が経っても新潟から抜けられません。

 

 ほんと、こういうときの新潟は広い。長い。一体なんなの。

 

 

 

 

 遠野駅に着いたのは午前7時ちょっと前、ふだんならようやく目が覚めるころです。

 車から降りた時の第一声が「さっぶぁ!!」でした。いや、めっちゃ寒いんですよ、遠野。

 しかも霧雨。いや、めっちゃ寒いんですよ、遠野。

 

 ともあれ、遠野です遠野。

 この広い町のどこかにきっとマヨイガがあって橙ちゃんがいて、それを探しに遙々とやってきたのです。

 寒さに負けるために岩手に来たんじゃありません。

 

 

 「遠野探訪と言えばやっぱり自転車だろう」

 と車の後ろに一昨年くらいに買ったきり全然乗ってないクロスバイクを積み込んできました。

 余談ですが名前を『まなみ号』と言います。

 

 

 

 

 まなみ号に跨がり、近所のコンビニであたたかいお茶を買ってまずはデンデラ野方面へ。

 

 

 途中、キツネの関所に立ち寄ります。

 

キツネの関所

 キツネに化かされる物語……の名所らしいです。

 ああ、知ってますよ、アレですよ、アレ。

 夜道を歩いていたら美しい女性に「お風呂とお酒をどうですか」と誘われて、朝になってみたら肥だめにドーンってやつですね。

 知ってます。どっかで見た。

 

 しっかし、遠野駅からちょっとしか自転車を漕いでないのに、寒さでとにかく耳が痛いし指先がかじかんでてつらい。

 あったかいお風呂なんぞ用意してあろうものなら喜んで浸かってました。

(本物の肥だめを見たこと無い私)

 

 

 

 キツネの関所の先は私の地元みたいな風景が広がっていました。

 あれっ、いつの間に僕は新潟に戻ってきちゃったの、と勘違いするレベルでナニモナイ・ワールド。

  それに景色が霞んでるだけでなくって、めっちゃ煙たいんですよね。

 良く見たら遠くの民家の庭先で何かを燃やしてるような煙があちらこちらから。

 

 ただでさえひっさびさの自転車で息絶え絶えなのに苦しいのなんの……。

 デンデラ野に辿り着く頃には喉のイガリティが人生の最高潮になってたように思います。

 

 

でんでらの

でんでらの

 でんでらの

 ゆるやかな坂をのぼった先にお馴染みの景色がありました。

 ここいらでは朝に田畑へ行くことを「ハカダチ」と言い夕方になって帰ってくることを「ハカアガリ」と言うそうで、それにちなんでか奥の方に見える住居も『あがりの家』と名付けられているみたいです。

でんでらの

でんでらの

 

 中はこのような感じ。一仕事終えてからここで身体を休める感じですね。

 

 

でんでらの

 

  ダンノハナへも立ち寄りましたが写真は割愛します。(付近に珍しい植物が生えていて観光そっちのけで夢中になってました。遠方に来ると植生に差があってとても楽しい)

 

 

 その後に山口の水車小屋へ行きました。道中の坂道、とてもしんどい。

 息切れ息切れ、トラクターに追い越され。

 

 

 

 

 

 

 どうやら、つい最近修繕工事が終わったばかりみたいです。

 

 いやいや、こんなに綺麗になっているとは露知らず。ビックリでした。

 2年くらい経つと元の風景と馴染む……とのこと。

 

 雰囲気がくたびれてきたころにまた訪れたいですねえ。

 

 

 

 

 

 ……と、記事がちょっと長くなってきたのでここで一旦区切ります。

 

 次回は5月3日くらいにあげられればいいなあ。